8.1 タジュラ

フィールドトリップ2日目。

 

ここタジュラには、

SOSジブチのもう一つの施設がある。

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この施設にはジブチで生活が困難な

子どもたちが全国からやってくる。

 

現在、1歳から15歳の子どもたち

92人が暮らしている。

 

ジブチは1977年にフランスから独立後、

1990年に内戦が勃発。

 

2001年に約10年続いた内戦は

終結したが、その後は大規模、かつ深刻な

干ばつなどの影響を受け、多くの家計が貧困に陥っている。

 

また、隣国ソマリア、エチオピア、イエメン

から大量の難民が押し寄せ経済を圧迫しており、

状況はかなり深刻である。

 

そのため、WFPやUNHCRなどの

国連機関を中心に、

多くの国際機関や国際NGOがこの国で

問題解決に向けて日々活動している。

 

私たちが現在住んでいるJICA事務所がある

首都のエロン地区は多くの国際機関が事務所を

構えており、私の配属先のNGOもそのうちの一つだ。

 

配属先NGO(SOS)は、この国の45%を占めると

言われている20歳以下の青年や子どもたちを

対象に2011年から支援を始めた。

 

私が今回訪れている地方のタジュラでは

0~15歳を対象とした

養護施設と幼稚園を運営している。

 

大きな敷地の中は、10に区切られており

それぞれの家に母親の役割をする女性が一人

在中し約10人の子どもたちのお世話をする。

 

彼らは本当の家族のように生活を送っている。

 

朝から、さっそく施設の子どもたちと一緒に

ご飯を食べさせてもらうことに。

 

子どもたちの笑顔は

底知れず可愛い。

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この子たちはこんなに小さな体で

どんな重い荷物を背負ってきたのだろう。

 

それなのに、こんなにきらきらした

笑顔で私を迎え入れてくれるなんて。

 

ここタジュラ市に日本人は住んでいないため

初めてみる日本人に戸惑いを見せながらも、

みんな物珍しそうに集まってきてくれた。

 

3歳の小さな男の子たちは、

すぐに笑顔になり、私の手をすぐに握ってきた。

 

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習いたてのアファール語を

駆使して話すと、子どもたちは

すっかり私が話せるものだと思って、

沢山のアファール語を話してくれた。

 

わーーーー!

小さい子どもたち(未就学児)は

アファール語しか話せないのか。。。

 

アファール語をもっと極めなければ。

 

彼らと少し時間を過ごし、

その後ソーシャルワーカーの方とmt.

 

まずSOS施設の入所基準を教えてもらった。

 

・0~5歳の子ども

・孤児

・親戚などの身寄りがない

・母子家庭

・父子家庭

・両親が貧困や病気のため、子育てが困難

 

上記の入所基準を一つでも満たした上で、

SOSのディレクターと、ソーシャルワーカーが

そこでの生活環境を確認し

彼らの状況をまとめ、会議をする。

 

会議で支援が必要だと判断された子どもが

この施設に入所することになる。

 

子どもたちは本当の家族のようにここで

お母さんや兄妹と過ごすが、

15歳になると生まれたと土地へ

もどらなければいけない。

 

その後のディレクターとのmtで

子どもたちがここを去る時までに

多くの経験を積ませてあげたいということだった。

 

彼らの能力を最大限に引き出し、

秘めている可能性を広げてあげたい。

 

多くの経験を通して、生きる力を身につけさせたい。

 

ここを出るとかなり厳しい環境が彼らを待っている。

 

その時になにか、彼らがその苦しい環境を

乗り越えられるものがあればいいなと思っている。

 

ディレクターの彼らに対する

愛情がひしひし伝わってきた。

 

私はここで、educatorと一緒に

子どもたちのアクティビティや

ワークショップを企画する予定だ。

 

彼らが経験や体験を通して、

なにか彼らに残せるものがあるといいな。

 

さっそく、どんなことができるのか

ディレクターと話し合う。

 

物作りの体験ができれば、

将来の仕事を考えるきっかけにも

なるかもしれないとのこと。

 

この国の失業率は60%とかなり深刻で

社会問題となっている。

 

これといった特産物もなく、

降雨量も少ないため、農業もできない。

ほとんどの食物を輸入に頼っている。

 

そのため、将来の仕事に繋がるきっかけを

ここで経験することはとても大切だという。

 

物作りか。

 

ディレクターの提案は、

ミサンガ。クラフト。裁縫。

 

うん。どれも苦手。

 

でも中学の時にミサンガは作っていたし、

裁縫は服飾の同期がジブチにいるので、

彼女に教えてもらうことができる!

 

次来るときまでに、

色々な案を考えておきます!と伝え

mtは終わった。

 

よし。

首都に戻ったらさっそく

物資を調達しよう。

ジブチで手に入るものを

使って作れるもの。。。

 

夜は子どもたちと一緒に

ご飯を食べて、早めに就寝。

 

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