7.5 やるせないおもい

今日は朝からJICA事務所で

 

  1. 開発教育プレゼン
  2. 活動報告会
  3. 安全対策協議会、
  4. 健康管理講座、
  5. 隊員総会があった。

 

朝の9時から5時近くまでみっちりのスケジュール。

 

どの内容もこれからの2年間活動する上で非常に

大切なものばかりだったので、

かなりアンテナを張って集中して聴講した。

 

開発教育プレゼンは自分だったら

どんな風に自分の今までの

教え子にプレゼンするかな~と考えた。

 

思春期真っ只中の彼らに何を伝えたいだろうか。

何が伝えられるだろうか。

 

活動報告会も非常に面白いものだった。

 

先輩隊員は5人いる。

 

アリアデ難民キャンプで女性収入向上のために

裁縫やミシンの使い方を指導、製作、販売をしている隊員。

 

町の難民の子どもたちを対象に

様々なアクティビティーを実施している隊員。

 

保健師さんとして主に医療現場で栄養失調の

子どもたちの管理、職場の衛生管理などをしている隊員。

 

職業訓練校や、工業高校で溶接の指導をする隊員など様々である。

 

先輩方の発表からこの国の問題が少しずつ見えてくる。

 

特に、女性の地位の低さ、貧困格差、

医療分野での慢性的な人手不足、水不足、

難民問題、衛生問題、、、、

 

問題は山積みである。

 

もちろんインフラも、地位向上も、国の発展も大切だが、

まずは尊い命を救うことが大切なのではないか。

 

と、ディキルの病院で活動する隊員の報告を聞いて思った。

 

ディキルは大きい町にもかかわらず、一つの病院しかない。

 

約13万人の人口に対して、なんとドクターはたったの3人。

 

そのうち、一人は青空診療所に毎日出向くため、

基本的には二人のドクターが常駐しているそうだ。

 

そのため、新たに栄養失調の子どもたちがこの病院へ

運ばれてきても、ドクターは対応する時間がなく、

看護師や、看護助士が対応する事になる。

 

死亡確認をする時にやっとドクターが現れるそうだ。

 

先輩隊員の目の前で、尊い命が失われていく。

 

実際に栄養失調で運ばれてくる子どもたちが

どのようにそこで、処置を受け看護されているのかを映像で見た。

 

2歳の幼児の体重が4.5キロ。

 

日本では生後5ヶ月くらいの乳児の体重だ。

 

受け入れ難い現実がここアフリカには多く存在する。

 

どうして。

 

どうして。

 

どうして。

 

日本では食が溢れ、嫌いなものは食べずに何の躊躇いもなく残す人々。

廃棄処理の量も馬鹿げた数字であると本で読んだことがある。

 

その一方で、充分な食事をとれず失われていく命。

 

なんて皮肉な世界なのだろうか。

 

同じ世界に住む人間なのに。

みんなで分け合えば、足りる世界なはずなのに。

 

悔しい。何もできない自分が悔しい。

 

実際にジブチのお医者さんも子どもたちが

亡くなる事に慣れているそうだ。

 

イスラム教の人々は天国に行けることが人生の究極の目標だ。

彼ら云く「子ども」は無条件に天国に行けると言う。

 

そのため「何でこの子どもは亡くなったの?」と

 

その隊員が聞くと、

 

「全てはアッラー(神)が決めたことだから。彼らは天国に行くから心配しないで大大丈夫。」と

 

応えるそうだ。

 

彼らはそんなに若くして天国に行くために生まれてきたのか。

 

そんなはずがない。

 

きっと何年も何十年も生きて、笑って、泣いて、学んで、遊んで、

恋して、時には落ち込んで、幸せになるために生まれてきたはずなのに。

 

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ジブチ市内にあるモスク。